WebSig会議 vol.34「Webディレクター必見!プロジェクトを成功に導く、オンラインツール活用トラノマキ2014」終了レポート

こんにちは。モデレーターの平間(@kumin)です。

3月8日(土)にWebSig会議 vol.34「Webディレクター必見!プロジェクトを成功に導く、オンラインツール活用トラノマキ2014」と題して、今年第1回目のWebSig会議が開催されました。

最近では、自社でサービスを開発・運用するベンチャー企業やスタートアップ企業のみならず、他社のWeb開発や構築、運用を請け負う、いわゆる受託企業でもオンラインツールを業務に取り入れ、効率化やコストダウンに取り組んでいるのではないかと思います。WebSig会議 vol.34では、プロジェクトを進めるうえで欠かせない最新のオンラインツールに注目し、それらを活用する多彩な企業をゲストに迎え、自社での活用方法やちょっとしたチップスをご紹介頂きました。

WebSig会議 vol.34「Webディレクター必見!プロジェクトを成功に導く、オンラインツール活用トラノマキ2014」

協賛各社

各セッションを通じて

今回、Web制作の受託やWebサービスなど業種・業態が近しい会社であっても、会社の方針や、接するクライアントの違いにより、オンラインツールの選び方や使い方に違いがあるのではないか?という仮説から、株式会社アイ・エム・ジェイの川畑隆幸氏、株式会社nanapi齊藤壮様、株式会社ソニックガーデン倉貫義人様、チームラボ株式会社永嶋広樹様、佐伯真人様の4社5名へお声掛けさせていただきました。

結果として、各社とも独自のオンラインツールに対しての見解や使い方がある一方で、課題と感じている共通点を見出すこともできました。各会社も一様に、リアルのコミュニケーションを大事にしたうえで、より効率や働きやすくなるために、オンラインツールを活用されていたのが印象的でした。

いずれの発表も、ふだんはあまり表に出てこない内容で、参加者の皆さんが共感できるポイントや学びは多かったのではないかと思います。

株式会社nanapi 齊藤氏

「手っ取り早くプロジェクトをなんとかしたい人のためのnanapi流ツール活用術」

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株式会社nanapi(ナナピ)は、ノウハウ(ライフレシピ)の共有サービスnanapi(http://nanapi.jp/)をはじめとした、Webサービスの開発・運営を行っている企業です。
齊藤氏は、アリストテレスの名言「垣根は相手が作っているのではなく、自分が作っている」を例に挙げ、オンラインツールのみならずリアルのコミュニケーションを行ううえで、この意識を根底に持つことが必要ではないか。という投げかけからスタートいたしました。

株式会社nanapiは、3年前と比べでサービスの数や規模、働くメンバーが増えた中でもコミュニケーションコストがかからないように工夫を行っており、その工夫の1つとしてオンラインツールを活用しているように感じました。

とくにnanapi流だと感じたのが、誰かが(ツールを)管理をするという発想は捨て、メンバーそれぞれが自発的にツールを活用し、より良いコミュニケーションスタイルを作っていく環境を目指しているという意識。実際、ツールの使い方も最低限の緩い規制に留め、発展性を持たせるなど、社内メンバーが動きやすい体制を整えているように感じました。

ツールを使用したオンラインコミュニケーションだけでなく、リアルでも毎朝朝会を行っていたり、社内部活の募集にはリアルの掲示版が使われるなど、アナログなやり方も大事にしている点も株式会社nanapiの特徴なのではないかと思いました。


株式会社ソニックガーデン倉貫氏


「高速で無駄のない開発を実現するチームのための7つ道具」


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株式会社ソニックガーデンは「納品のない受託開発」をビジネスモデルとして、サービス・受託制作の両業態を行う、100%アジャイル開発を実践しているWebシステム開発企業です。

他社同様、株式会社ソニックガーデンも用途に応じてオンラインツールを多様に使い分けていることを説明されましたが、とくに特徴的だと感じたのが、まず最初に新しいツールを試すのが代表である倉貫氏本人ということ。
「自分が試して、本当に良いと思ったツールを皆が使ってくれるまで使い続ける」(倉貫氏)とのことで、一種の我慢比べに近いと表現されておりました。

また、多様なツールを使い続ける中で、自分たちの要望から生み出されたツールも数多くあるそうで、ツールそのものを自社で開発できるチカラを持っている、株式会社ソニックガーデンならではの特徴と言えます。

たとえば、簡単にタスクを管理したいという要望から生まれた「youRoom(http://ja.youroom.in/)」や、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)よりもザッソウ(雑談や相談)が大事という観点から生まれた、雑談相談用ツール「Remotty(https://www.remotty.net/)」などが挙げられます。このRemottyは、人ごとにタイムラインを作るチャットなので、他の人のタイムラインで話が盛り上がってても、自ら参加しなければ自分に通知は来ない仕組みになっています。

自分たちが使いやすく・快適になる仕組みを積極的に取り入れ、無いなら作ってしまう「小さなチームで大きな成果を」がキャッチフレーズの株式会社ソニックガーデンらしさがかいま見えた発表となりました。


チームラボ株式会社 永嶋氏・佐伯氏


「秩序がなくともピースは成り立つ」


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チームラボ株式会社は受託のWeb制作をメインで行っており、社員全体の70%はエンジニアという会社です。

チームラボ株式会社の働き方は「個人の能力とクリエイティビティに100%依存してプロジェクトを回している」と佐伯氏が仰る通り、非常に自由度が高く、「仕事のスピード」「働く場所」「コミュニケーションの質」「
合意形成のプロセス」など、属人性による違いが必ずあることを前提で仕事を進め、そこで起こりうる課題を解決するための手段として考えているのが、コミュニケーションツールの活用とのことでした。

これは一見すると、プロジェクトゴールへのプロセスなど一定の統制がある会社と比べると、非効率的ではないかと感じられますが、メンバーの思考停止状態にしてしまうことへのリスクを回避すべく、「自分自身で考え動き、常にチャレンジを続けることができる環境構築方法」(佐伯氏)を実現する業務スタイルといった印象を受けました。

佐伯氏による、属人的な部分・ユニークさを広げるための手段としてのコミュニケーションの在り方の説明につづき、永嶋氏からは「流行っているものを仕事で積極的に使うことの重要性」について語られました。「とくに小さい会社では変化の速さを持つことが必要」(永嶋氏)とのことで、変化に対する柔軟な考え方、そして時が来て必要なくなればすぐに捨ててれる意思を、常日頃から身につけるようにしているというのはチームラボ株式会社ならではの考え方ではないでしょうか。

最後に、チームラボ株式会社が開発した、フリーにディスカッションし、クリエイティビティを生むチームを形成するリアルツールとして「メモデスク」が紹介され、発表が締めくくられました。
メモデスク(http://www.team-lab.net/portfolio/memodesk01.html


株式会社アイ・エム・ジェイ 川畑氏


「年間数千のプロジェクトといろいろなクライアントの狭間で」


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多くの大手企業のWeb受託開発・運用を行っている株式会社アイ・エム・ジェイは、大手企業とやり取りをするうえで、オンラインツールの中でもとくに「プロジェクト管理」という観点に重きを置いて使用されてるとのこで、今回の発表でも、終始その考えが伝わってくる内容となりました。

まず、多数のメンバー・パートナーを抱える株式会社アイ・エム・ジェイが最も頭を悩ますのが「標準化」という点だそうで、標準化を考えると、(利用者によって差が生まれやすい)オンラインツールは手の出しにくいものとなるということは認識しつつも、人数が増え、拠点や案件数・案件規模も大きくなった結果生まれてくる問題を解決するためには、オンラインツールは欠かせないものでもある、という大きな葛藤があることを、実体験とともにお話頂きました。

川畑氏の話を伺って感じたのは、「オンラインツールを使っても単純に作業が容易になるわけではない」ということ。たとえば、タスク管理ツールのチケット登録をする担当者やPMアシスタントなど、ツールに使われるのではなく、ツールを使うための整備をすること、それこそがオンラインツールを使いこなし、プロジェクトを成功に導く秘訣ではないかという気づきが得られました。

最後に川畑氏は、「オンラインツールを導入しても人間性が補完されるわけではない
と述べ、オンラインツールを導入して安心してしまうのではなく、より良い結果が出るまで試行錯誤していくことが必要と、オンライツールの問題だけで終わらないという本質的な部分に踏み込んだまとめでセッションが締めくくられました。

質疑応答

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質疑応答では、ツールをクライアントにも浸透させる方法や、ツールとリアルの話し合いの切り分け方など、より実践的な質問も出ましたが、1つだけご紹介させて頂きます。

質問

オンラインツールで、フロー型(タスク消化型)とWikiの様なストック型があるけれども、タスクでこの部分だけストックしたいと思った内容をストック型にする技があれば伺いたい。

回答

【齊藤氏】 ストック型で溜めると情報が陳腐化することがあり、現状、株式会社nanapiではTeamsQiita(https://teams.qiita.com/)を使いその解決策を模索している。

【倉貫氏】
ドキュメントはほば書かなく、書いても皆自分の流儀で皆で書くので、現状では新人などかってが解らない新人は探す事になる。また、最新の情報など社内で聴いて確認するという状態になっている。

【永嶋氏】
コミュニケーション的なものは、社内ツールもしくは、FacebookやLINEを使ったりさまざま。履歴が残るので、フロー型とストック型で厳密には分けられない。
リマインドとしてや一斉に送ったりしてストック型にする場合もある。
ストック型の情報であるリソース管理はGoogleスプレッドシートを使用している。

【川畑氏】
チャットなどのログデータを抜き出してストック型としている事は、少なからずあるが、殆どは、人がオンラインツールに登録していく。

グループワーク

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グループワークでは、ご登壇頂いた4社の話を伺い感じた感想をグループで共有いたしました。

A.今回の話で一番印象に残ったことはなんだったか
B.使えそうだと思ったツールはどれだったか
C.使えそうなやりかたはどうだったか

皆さん、それぞれに社内体制での気付き、ツールの使い方などチップス的な所などたくさんの意見を共有、共感した時間でした。

グループワークからの懇親会

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グループワークからの流れですので、皆さんすぐに打ち解けられ、終了まで話が尽きず盛り上がりました。

勉強したことを振り返るには、まずアウトプット!セミナー後の懇親会だからこそできる勉強法ですね。

WebSig24/7では、これからも私たちならではの視点でともに学べる機会を考えていきたいと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

【togetter】http://togetter.com/li/639658

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