[編集後記]Web屋から見たIT業界・Web業界・ネット業界の働き方とキャリアの作り方
和田です。こんにちは。
Web屋から見たIT業界・Web業界・ネット業界の働き方とキャリアの作り方の企画意図、編集後記です。
あれこれ考えているプロセスの価値としての編集後記
毎回そうなのですが、企画段階でモデレーターとあれこれ話している時が発見も多く、イベントはどちらかといえば、その完成形をおすそ分けというようなところがあります。
今回のイベントではなるべく結果だけでなく、私たちがあれこれ考えているプロセスも見てもらったほうが意味があると思って、スピーカーのお二人とは事前にあえて深い議論はしないで挑みました。
イベントが終わって改めて、企画背景、イベントまでの検討プロセスを書いておこうと思います。
IT、Web、ネット業界という枠組みがわからない
IT、Web、ネットといっても昔の四季報みたいにキレイに整理ができない。じゃあ、私たちなりに整理したらどうだろうと、何回かホワイトボードに書きだしたり、検索してみたもののあまりしっくり来ません。ネットが使われだして20年余りたった今、IT、Web、ネットを使っていない企業はないし、主たるビジネスの中でどう使っているのか、というところで働き方も違います。イベント開催後のエントリーですが、元GoogleでCromeの開発に携わっていた及川さんのブログでも似たような視点で言及されていて、まさに同じ課題意識でした。
そろそろITで何かをしている企業のことをIT企業と呼ぶのはやめたほうが良いのではないだろうか - Nothing ventured, nothing gained. http://takoratta.hatenablog.com/entry/2015/11/24/083000
黎明期から見てきたメンバーが多い私たちだとなんとなくはわかってしまうけれど、これから携わろうとする学生にはよりわからないだろう、という仮説はたぶんあっていて、そこを正しくなくても整理するプロセスや意見を見てもらえたらということが1つの課題意識でした。
ネット、Web業界に携わる場合のキャリア選定
私たちの業界に興味を持って欲しいというところももちろんあります。でも、スタートアップやネット、Web業界で新卒で入社ることははそれなりにハードルは高かったり、ざっくりエンジニアという同じ職域で考えただけでも、例えば、Web業界で期待されることと、SIerで期待されること、キャリアとして経験できることには大きな差があります。
スタートアップやベンチャーにチャレンジしようと思ってる場合、ネット、Web業界がまだ新しかった時代は30代でも0ベースでチャレンジはできましたが、いまは20代のうちでどういうキャリアを積むかによってその後、チャレンジがしやすいのかどうかがだいぶ変わってくる時代になっています。
ここらへんの話は、事前にえふしんさんがエントリーにまとめてくれています。
この部分が課題意識の2つ目です。
同じように見える仕事でも期待されていること、働き方がここまで異なる、ということや、例えば、「作る」ということが本当に期待されていたり経験できる企業なのかということを「知っておく」ということは価値になるだろうと思ったパートです。
SEとWebエンジニアの間にある「キャリアパスの断絶」をどう解消するか【連載:えふしん】 - エンジニアtype http://engineer.typemag.jp/article/fshin44
正しい分類ではなくても、どう分類できるかを検討しているプロセスやリアルな声を
マップ形式でまとめたいという流れから、あれこれモデレーターで話している時にイメージしていたのは、13歳のハローワークマップでした。( http://www.13hw.com/map/shopping.html )
企画段階でいろいろマップはつくったもののどうもちゃんとした軸設定をすると、やはり「正しさ」の話になっていってしまいがちで、もっとシンプルにプロットしあとはキーワードを設定することにしました。
結果、イベントでは本文でもご紹介した、ユーザ企業、受託企業、課金・EC企業、メディア・広告企業、広告代理業、インフラ企業、ハードウェア企業の7つに分けて、そこにリアルな企業名をいれました。
このプロットに対して、営業、エンジニアという職種を代表とした、
・働き方、働く内容
・給与(初任給、モデル年収ではなくリアルな)
・働く時間
・モテ
などキーワードを出して、(僕らも想像を交えてだけど)スピーカーで回してみることに、
といったところがイベント設定として考えたところです。
もう数回やってみたいので、ご興味がある関係者の方がいらっしゃればお声がけください
アンケートで頂いた声では、あまりない趣旨のイベントだったので、良い機会を設けられたと思います。一方で、大学生、大学院生には少し想像するのが難しい内容になってしまったところがあったようです。ここらへんはもう少し参加して頂く方々の縛りなのか属性なのかを絞ったほうがいいのかもしれません。
今回の形だと、終了報告で馮さんに書いていただいた、社会人1~3年目の方に刺さるような内容だったようにも思います。実際、社会人枠では若手の人が参加してくれて、その方々や実際にもう入社が決まってるくらいのステイタスの方のほうが興味深く聞いていただいたようです。
WebSigならではの本質的な、「なんで働くんだっけ?」みたいなところは今回フォーカスするつもりはなかったものの、やはりなにを選択するのかという話の中では触れざるを得なく、具体的な話はともかく、この部分は頭の片隅に残ったらいいなぁと思っています。
今回のイベント内容はもう何回か似た形でやってみたいと思っているので、大学関係者の方、大学生の方、社会人1~3年目の方々でご一緒出来そうな方がいればぜひお声がけいただければ嬉しいです。