定着する店舗作りの秘訣は男6、女4 〜 ベル・オーブ菅原流美味しいベルギービール店の作り方

モデレーターのえふしんです。こんにちは。

僕もいつもお世話になっていて、IT業界にもファンが多い、六本木や豊洲ららぽーとにあるベル・オーブ、赤坂サカスのデリリウムカフェ レゼルブなどなど都内に8店舗を経営するベルギービールカフェのオーナーである菅原さんに、ずばり繁盛するベルギービール店さんの作り方についてお話をお伺いしてきました。今回は、銀座に新しくできたデリリウムカフェで美味しいビールと食事をいただきながらのお話です。

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■なぜベルギービールだったのか?

菅原さんは、早稲田大学の建築学科卒業後、タリーズに入社し新規事業を担当した後、独立し、最初に作ったお店が六本木のベル・オーブだったそうです。元々独立指向をお持ちで、独立しやすい建築学科を選んだ後、ジュースを売る事業をやられたりと、今のビジネスの基礎となる経験を学生の時から連続的にやられてきたというのが印象的でした。

最近は、大手のビールメーカーがクラフトビールを始めたり、いわゆる典型的な日本のビールとは違うテイストのビールが人気になってきていますが、まだ今のような時代になる前からなぜベルギービールを選んだのか?という質問に対しては、まず人がやらないことを探されていたという部分と、2000年ごろに半額のマックと、4~500円のスターバックスという低付加価値の商品と付加価値のある商品が両極端に支持されている状況で、発泡酒のような商品に対する高付加価値の商品としてのベルギービールに着目されたそうです。

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そして、海外のビールというとドイツビールが有名ですが、ドイツビールは巨大なジョッキに、ソーセージという、どちらかというと男性的なガッツリとした世界観。それに対してベルギービールは、フルーツビールや美味しい食べ物で、男性だけでなく女性が入っていきそうなところを重視したそうです。

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■男性6,女性4の法則

ここで菅原さんの哲学として、タイトルに書いた「男性6、女性4」というキーワードが出てきます。男性が女性を連れていくような肩肘張ったお店は、どうしても女性ウケを考えて、男性がアウェイになってしまうお店であることが多いですが、ベルギービール屋さんは、男性が普段使いするお店でも、女性とのデートでも気軽に連れてこれるお店になっています。そこでは男性もヒーローになれるし、女性もオシャレに楽しめる、そういうお店が長続きするとのことでした。どこかお酒がたくさん選べるというマニア的な要素がしっかりありつつも、楽しくオシャレに楽しめるという2つの要素が両立しているのが魅力ということですね。

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これはWebサービスやスマートフォンのアプリでも当てはまることなのかと強烈に印象的でした。スマートフォンだからと、何もものすごくシンプルにしてみたり、単純にオシャレにするのではなく、男性的な深堀り可能な要素と、それに連動して、女性的なわかりやすさ、楽しさ重視の部分が、うまく連動すると、ウケるサービスが提供できるのではないか?と考えさせられました。

たとえば、TwitterやFacebookのような、一見シンプルな用途だけど奥が深い世界観を持ちながら、ライトにも楽しめるようなサービスがそれです。また性別表現を比喩の1つと捉えれば、よく女性向けのデザインで言われている、単純にピンク色にすればよいものではないというのも、これに近い話なのではないかと思います。
 

■はじめてのベルギービールの楽しみ方

ベルギーで直接ビールを買い付けてくるだけにとどまらず、最近は、自社ブランドでベルギービールを作っている菅原さんですが、日本に合うベルギービールを選ぶコツとしては、お客さんに提案するポートフォリオを大事にするとおっしゃっていました。

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ベルギービールは、フルーツビールのようなカクテル感覚で飲めるものから、一見、ラベルがかわいい象さんマークのデリリウム・トレメンスのように「アルコール中毒による幻覚症状」という意味を持った重めのものなど、1つのお店で、非常に幅広い世界観を味わうことができます。

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もしまだベルギービールを飲んだことがないようでしたら、ぜひ、菅原さんのお店に行ってみてください。たくさんビールがあって、何を選んだらいいかわからないという方は、店員さんにそのまま、質問をぶつけてみてください。1杯目のウェルカムビールから、2杯目以降のおすすめビールを選んでくれます。あとは、おいしい料理と一緒に楽しんでみてください。ここの記事に書いた意味をきっと体験していただけると思います。

菅原さん、楽しいお話と、楽しいお酒と料理、ありがとうございました!

ベル・オーブ
http://www.belgaube.jp/

デリリウムカフェ
http://www.deliriumcafe.jp/

ブラッスリー セント・ベルナルデュス
http://www.sintbernardus.jp

 
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