【第16回】WebSig会議「Web屋さんのためのMovable Type 4」レポート

第16回会場

第16回WebSig会議では、9月29日土曜日にデジタルハリウッド大阪校セミナールームを借りて開催しました。

今回は、「Web屋さんのためのMovable Type4」というテーマで、Web制作者のために、より実践的にMobable Type 4に取り組むイベントを開催し、実際にMT4を使ってサイト構築をおこなって見える、蒲生さん、野田さんに話していただきました。

第1部「実践!MT4で作る簡単な企業サイト」

有限会社ITプロフェッショナル代表取締役 蒲生トシヒロさん(WebSig24/7モデレータ)
ブログ:世界中の1%の人々へ

第2部「Movable Type as a Contents Management System.」

アルファサード有限会社代表取締役野田純生さん
ブログ:Junnama Online (Mirror)

以下、タイムテーブルに沿ってレポートを送らせていただきます。


蒲生さん講演風景

第1部:「実践!MT4で作る簡単な企業サイト」by 蒲生トシヒロさん

MT3からMT4に移行する方に向けて、MT4で企業サイトを作るコツを、「ネコミミクリニック」という架空の精神科の診療所を作るという設定で、簡単な企業サイトの作り方の過程を説明されました。

以下、順番にまとめてみました。

蒲生さん公開資料

事前準備

  1. XAMPPをインストールしてローカルサーバー環境を作る
  2. MT4のインストール

XAMPPはローカル上に、サーバー環境を作るためのソフトで、ローカル環境を整えることで確実にカスタマイズ作業が行いやすくなります。

Web構築

  1. コンセプトワーク
  2. フローチャート作成
  3. デザインワーク
  4. マークアップ
  5. テンプレートの分割、MTタグの埋込

Movable Typeでサイトを構築する場合、構成をしっかり作ることがポイントとなります。従来、MT3系で企業サイトを作る場合は、会社案内等のひんぱんに更新しないページも、通常カテゴリーを利用するか、テンプレートで作っていたわけですが、MT4では、ブログページとウェブページの違いを把握して、整理することが重要となります。更新頻度の高いカテゴリー(お知らせ、ブログ等)はブログページを利用し、更新頻度の高くないページはウェブページを利用すると作りやすくなります。

MT4のカスタマイズ

  1. オリジナルテンプレートをdefault_templateに上書きして、初期化
  2. モジュールを設定して再構築
  3. カテゴリーの設定して再構築
  4. フォルダーの設定して再構築
  5. ブログ記事の投稿
  6. ウェブページの投稿

準備が出来たら、MT4のカスタマイズに入ります。カテゴリー、フォルダーを作る場合、メニュー部分と整合性をとりましょう。

ネコミミクリニック

当日使用したダミーサイト
http://websig.gamo.jp/

蒲生さん、ご本人によるイベントの感想

【第16回】WebSig会議「Web屋さんのためのMovable Type4」in 大阪をやってきた: 世界中の1%の人々へ
http://www.dakiny.com/archives/movable-type/16websigwebmovable_type...


野田さん講演風景

第2部:「Movable Type as a Contents Management System.」by 野田純生さん

Web制作会社「アルファサード」の経営者である野田さんは、MTの使い方、MTのカスタマイズを中心に説明されました。

野田さん公開資料

Web屋さん的Movable Typeの使い方

  • 制作現場のニーズはどう変わったか? 何故MTか? 何故CMSか?
  • まだガシガシコーディングしてますか? (大量のページを効率よく作成するために...)
  • リニューアル時にいかに楽をして旧データを再利用するか?

押さえておきたい - Web屋さんがハマるMovable Type の落とし穴

  • Movable Type CMSのカスタマイズ手法
    • 徹底的に顧客仕様のCMSを設計する
    • CMSテンプレートのカスタマイズからはじめてみよう
    • オリジナルプラグインを作成しよう

mt/alt_tmplを使ったカスタマイズの仕方は、上級カスタマイザーには参考になったかと思われます。

まとめ (おまけ)

  • 顧客の要求は高度化し、そこにビジネスチャンスが生まれている
  • 開発リソース不足の制作会社にとってMTは強力なプラットフォーム
  • 機械が作成してくれるページは機械にやってもらいましょう
  • 「マスタ」と「テンプレート」の設計が全て
  • 正規表現と何か一つの言語をマスターしよう
  • 旧データの分解コストと人力作業のコストの比較判断が「キモ」
  • Movable Type 思いっきりカスタマイズのススメ
  • 機能の追加よりむしろ「削る」ことを考えよう
  • (alt_tmplで) CMSテンプレートのカスタマイズからはじめてみよう
  • プラグインにチャレンジ、そして共有しましょう!

野田さん、ご本人によるイベントの感想

【第16回】WebSig会議「Web屋さんのためのMovable Type4」in 大阪 参加しました。 (Junnama Online (Mirror))
http://junnama.alfasado.net/online/2007/10/16websigwebmovable_type...


第16回WebSig会議 第3部

第3部:質疑応答

蒲生さんと野田さんの面識もあることから、かけあい漫才のような雰囲気でなごやかにおこなわれました。

Webの実制作部分に関わる方が多かったせいか、技術的な質問が多かったように思われます。いくつかまとめてみました。

Q:MT3のデータをMT4に移行することはできますか?
A:問題ありません、例外をのぞきMT3のタグはMT4でも使えます。プラグインに関しては調べて下さい。ローカルサーバーでテストすれば安全です。出来ればですがMT3をそのままアップロードするのではなく、テンプレートを分割されることをお勧めします。

Q:動的 vs 静的
A:どちらが優れているかは一概には言えません。ケースバイケース、メリット・デメリットを考えて判断すれば良いと思います。個人のサイトなら好みの問題、業務用なら環境と条件の問題を考えて作ればいいいと思います。

Q:Movable Type VS WordPress
A:自分ではWordPressを利用することは問題はないと思いますが、誰もがオープンソースに精通しているわけではないので、これからCMSをはじめる方にとって、多くのサポーターが存在し、日本法人があって日本語で問い合わせることのできるMTは安心できます。
またMTはMVCによる分業にも向いています。ビジュアル担当はPHPとか書かなくていいし、システム担当はHTML書かなくてすみます。

講師のみなさん、参加されたみなさん、ありがとうございました。

配布資料は後ほどアップロードさせていただきます。

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