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第31回WebSig会議「創り手が意識すべきタブレット,ユーザが使い始めるタブレット」終了報告&セッション資料公開

  • posted on 2012.12.09 18:52
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モデレーターの馮です。こんにちは。

2012年最後となる,第31回WebSig会議「創り手が意識すべきタブレット,ユーザが使い始めるタブレット」が2012年12月1日,株式会社ミクシィさんのセミナールームで開催されました。

タブレットについてさまざまな視点で捉え,考えた1日

Windows 8のリリース,秋口から続く各種タブレット端末のリリースなど,スマートフォンに加えて,スマートタブレットへの意識が高まる時代になってきました。今回は,来るべくタブレット時代に向けて,私たちWeb制作者・Web開発者たちがどうあるべきか,さまざまな視点から考え,最後にグループワークで参加者全員による意識共有をしました。

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オープニングセッション:タブレットの現状

今回のWebSig会議の起点は「タブレットが増えてきてはいるものの,タブレットらしいアプリやサービスって現存しているのか?そもそもタブレット"らしい"とは何か?」という課題意識からスタートしています。
オープニングトークでは,モデレーターの足立さんより,この課題設定に加えて,ここ最近のタブレット動向に関して発表が行われました。

第31回WebSig会議オープニング「タブレットデバイス/タッチUI最新動向」 from websig

ファーストセッション:開発者から見た Windows 8,その機能美とポテンシャル

トップバッターを務めたのは,豊富なアプリ開発実績を持ち,さらに最新のWindowsストアアプリの開発にも積極的に取り組んでいる株式会社FIXERから,代表の松岡さん,エンジニアの皆川さんのお二人。
松岡さんからは「Windows 8って盛り上がっている?」という懐疑的なメッセージとともに,この状況は裏を返せば最大のチャンスである(攻め入る余地が非常に多い)ということから,これからのWindows 8/Windowsストアアプリの可能性,ビジネスチャンスに関してさまざまな数値とともに紹介されました。
一方,エンジニアの皆川さんからは実際に開発した「ぴあ」のアプリなどを参考に,Windowsストアアプリを開発する上で,Web制作者・Web開発者が意識ておきたいポイントを体系的に説明されました。

第31回WebSig会議セッション1「開発者から見た Windows 8、その機能美とポテンシャル」 from websig

セカンドセッション:タブレットが与える影響について考える

次に登場したのは,ゼロベース株式会社代表の石橋さん。「私は,今回の抽象論の担当です(笑)」と前段で述べたとおり,WebSig24/7の特徴の1つでもある本質論という観点から,タブレットとは何か?について,自身の考えを体系立てて解説を始めました。

  • ユーザーインターフェイスの進化
  • アーキテクチャの進化
  • デバイスの多様化
  • デバイスフリー化(コンテンツ/サービス)
  • アビリティ

この5項目とともにタブレットがもたらす影響,それに対して「私たちWebのプロフェッショナルが提供すべき価値」という観点でプレゼンテーションが行われました。

第31回WebSig会議【セッション2】 タブレットが与える影響について考える from Hideto Ishibashi

サードセッション:Web制作者は変化についていけるか?変化についていくべきか?

個別セッションのトリを務めたのは,多数の書籍執筆や講師実績のあるこもりさん。自身がつねにこの先を考えながら業務を行っているという経験から,タブレットが普及する前に意識しておかなければいけない心構え,また,具体的な仕事への取り組み方を提案しました。
こもりさんは「もうpxに縛られた仕事の仕方は終わり」というように,Webのデザインそのものが変わってしまったこと,また,その変化に対して自分たちが柔軟な気持ちで対応し,大事なこととして「ユーザのことを大切にする」というポイントを述べ,プレゼンテーションを締めくくりました。

Web制作者は変化についていけるか? 変化についていくべきか? from Masaaki Komori

開発者,ユーザ目線,Web制作者,それぞれの立場で考えたタブレット。見方を少し変えるだけでもまだまだ新発見のある技術であり,今後,関わる人たちの使い方・創り方によって成熟していくはずです。今回の個別セッションでは,成熟に向けた最初の一歩につながるヒントが見つかったのではないでしょうか。

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今回のサテライトは,大阪・岡山・福岡・宮崎の4地域

さて,WebSig会議では第29回からサテライトに向けた配信を行っています。今回は過去最高となる,大阪・岡山・福岡・宮崎の4地域とのコラボレーションが行えました。4地域から30名を超える参加者が集まり,WebSig会議の規模が大きくなっています。改めまして各地域のスタッフ・参加者の皆さん,ありがとうございました。
補足として,過去2回のサテライト実施を参考に,各地域からの質問ももらえるよう時間配分を考えるなど,イベント設計に工夫を凝らしました。

サテライトからの参加も行われた,新しいスタイルのグループワーク

個別セッションのあとは,全員参加型のグループワーク「みんなで考えよう!この先のタブレットアプリ&サービス」を実施しました。

第31回WebSig会議グループワーク「みんなで考えよう!この先のタブレットアプリ&サービス」 from websig

今回のグループワークは,1チーム6名に分かれて,

  • テーマ1:タブレットって何が楽しい?~今,あなたが思うタブレットの魅力
  • テーマ2:タブレットらしいサービス&アプリを考える

の2テーマについてディスカッションをし,最後にグループごとの発表を行いました。

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テーマ1に関しては,参加社それぞれが今なぜタブレットを使っているのかを見なおし,特徴を挙げていきました。

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その前提をもとに,タブレットならでは,「この先に実現できるんじゃないか?」「こんなのがあったら便利!」といったようなサービスやアプリのアイデア出しを行うディスカッションが行われました。

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テーマ2に関してはスピーカー陣も参加してくださいました。

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発表にはスケッチブックと書画カメラを利用

今回,グループワークの発表にはスケッチブックと書画カメラを利用しました。WebSig会議でこれまでも何度か使われているスタイルで,その場でアウトプットしやすい,かつ,各チームのカラーが出せるというのが特徴です。

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各チーム,持ち時間は5分ほど。未来形のアイデアから,すぐに製品化できそうなものまでいろいろなアイデアが発表され,大変盛り上がりました。

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岡山&宮崎からも同時に参加!

さらに,今回は東京会場からの情報発信だけではなく,同じテーマを岡山と宮崎サテライトにも提供し,それぞれの地域からも発表を行なってもらいました。発表の仕方としては,同じ時間のグループワークを行なってもらった上で,

  • 発表資料をインターネット経由で東京宛に送付(例:PowerPoint)
  • 東京会場のPCにてデータを表示,Ustream.tvによりその映像をサテライトに配信
  • 映像に合わせてサテライトから発表を実施。音声はSkypeを利用

という形で行われました。
今回,初の試みだったこともあり,少し遠回りなセッティングを行いましたが,グループワークというその場で体感することが当たり前だったイベントが,物理的に離れたところでも実現できたというのは,参加型を標榜するWebSig会議の新しい魅力になったのではないかと思います。

こちらは岡山からの発表の様子です。

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宮崎からの発表の様子はこちら。

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サテライト配信およびサテライト共有をするにあたって大活躍をしたローランドVR-5と周辺機器。

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■gihyo.jpレポート
WebSig24/7通信
第5回 タブレットの"今"を知る――第31回WebSig会議「創り手が意識すべきタブレット,ユーザが使い始めるタブレット」レポート

http://gihyo.jp/design/serial/01/websig247/0005

■Togetterまとめ
http://togetter.com/li/416279

■NAVERまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2135458548787276401


イベント終了後には,コラボレーションルームにて懇親会が行われ,お互いの交流を深めました。

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2013年もWebSig24/7をよろしくお願いします。次回の開催は3月です

第32回WebSig会議は2012年3月9日を予定しています。正式な日程,企画は決まり次第改めてお知らせします。
メールマガジン(右サイドバー)にご登録頂くといち早くお知らせいたします。
来年もWebSigをよろしくお願いいたします。

  • category: 第31回「創り手が意識すべきタブレット,ユーザが使い始めるタブレット」
  • websig, websig31

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